ひさしぶりに人に薦められる本に出会いました。



日本酒が好きな方ならご存じかもしれませんが、
「獺祭(だっさい)」という銘柄のお酒があります。

獺祭を作っているのは、本当に小さな蔵ですが、
いまは人気で品薄となっており、酒屋でも見つけることができません。
見つけることができたら幸運とも言えるお酒になっています。

日本酒は通常、杜氏(とうじ)と呼ばれる専門家が経験と勘で作っています。
しかし、この獺祭は杜氏が作っていません。

杜氏が作らないのは、当時、経営難で杜氏が来てくれなかったから。
杜氏にも生活がありますから杜氏を責めることはできませんが、
杜氏に見捨てられたのです。

しかたなく、そこから残った社員4名で作り上げたのが「獺祭」です。

杜氏がお酒を造るのは、日本酒業界にとっては「常識」そのもの。

しかし、杜氏がいなくても美味しいお酒を造れるようになった結果、
季節関係なく1年中お酒が造れるという、これまでの常識を破る蔵になりました。

「○○がないからできない」という常識からすればとんでもない欠落した状況であっても、
その状況を乗り越えたとき、他社が真似できない新しい「常識」を生み出すことができるのかもしれません。


本屋で見つけたらぜひ手に取ってみてください。